2009年10月28日

健康講演会「健康をつくる和食の神秘」


「健康をつくる和食の神秘」
 講師 小泉武夫氏(東京農業大学名誉教授)

 健保の主催する講演会を聴講しました。
内容は、食の問題について
 今も元気でいる小泉先生が、
日経新聞に16年間エッセイを連載していて
そこでは、魚について書かれているそうです。
最近、朝日新聞の夕刊に、取り上げられて
そこでの内容は、
 (1)日本の食の現状
 (2)日本の民族の変化(食からの影響)原因と対策
といったテーマであったそうです。
さて、講演の内容は、日本の食のあり方の問題と
どう改善していくべきなのか、
その取り組みについてのお話であったといえるでしょう。

日本人の食は、近年になって、2度変化しています。
一度目は、明治維新以後、海外の食の流入による変化。
二度目は、終戦後、占領軍の食の流入と施策による変化。
ということです。
二度目の変化は、一度目の変化の悪い部分を加速させる
ことになっています。
この45年間で、油の消費が4倍になり、肉の消費が3倍になって
ミネラルの摂取は4分の1になってしまっている。
そんな現実があり、その結果として、
アレルギー、うつ、免疫低下、自殺増加などとして
社会のなかでマイナス面が顕在化してきているということのようです。
また、理想的なうんこが、25%程度しかみられなくなったそうです。
うんこは、内臓の状況を示します。
理想なうんこは、山吹色で、てりがあり、太さもあり、臭いがない、
そうでないのは、内臓がおかしいということ。
つまり、食の不適切が、内臓をおかしくし、うんこをおかしくして
いるということです。

国立民族学研究所で10年前から食文化論の研究がなされて
きていて、またDNAの研究も進み、
人の体は、その民族のもつ遺伝子によって、特徴付けられている
ことが明らかになってきています。
人は、民族のDNA+家族のDNA(血統)によって、
影響されているということです。
DNAに反して、外部から入ってくるものは、うまく取り込まれず
免疫力を低下させてしまうということです。
日本人は、モンゴロイドであり、腸が長いという特徴があり、
体内細菌も、その内臓にあったものが、存在しているということです。
「いのちをはぐくむ農と食」小泉武夫著

の100ページに平均寿命ランキングがのっていて、
その順位の高い地方は、地産地消の残っている地方が主となって
いるようです。
平均寿命が低下しているのが顕著なのが沖縄だということです。
これは、米軍がはいって、食が変化したことが大きいということです。
沖縄と、鹿児島の離島は、昔から、食については、
同じ文化をもっていたということです。
薬食同源、医食同源 という食文化です。
450年前に中国、シャムとの貿易を通じて、伝来し、
以後、戦前まで、維持されていた食の文化は、予防医学を実践する
ものであったということです。
それが、戦後、沖縄では、米軍が入って、米国の食が入ることで
失われ、鹿児島の離島では、変わらずに続いてきたことで、
健康平均寿命に大きな隔たりが生まれてしまったということです。
奄美大島、徳之島では、2008年の離島シンポジウムでも
明らかになったように、食が、昔と変わっていないということでした。
即ち、薬食同源、医食同源 という食文化が残ってきたわけです。
それが、健康に年を取ることができる社会となっている理由だと
いえるとのことでした。
沖縄は、食が変化し、スパムといった米軍の野外非常食缶詰が
大量に消費され、肉が中心になっていった結果として、
健康に年をとれない社会になってしまったということです。

日本人が元気な時代に食べていたものは、

(1)根茎
(2)菜(なっぱ)
(3)青果(果物、キュウリ、トマトなど)
(4)大豆
(5)海藻
(6)魚

米(穀類)=主食

土のものと、海のもの。
これで、必要な栄養はすべてとれていたということです。

天武天皇は、肉食を禁止する法令を出していたりします。
日本人の食は、セミベジタリアンであったわけです。
そして、現代社会で職業として、長寿なのは、お坊さんといわれます。
お坊さんは、ベジタリアンが基本です。
精進料理は、肉魚卵類一切無しの菜食料理です。

健康になりたいのであれば、
日本人の食生活に戻せばよいということに尽きるという
ことであるというわけです。
実際に、臨床の現場でも、食を変えることで、
心の病から脱出できたという事例は多数あるということです。

日本の食文化は、日本の健康と繋がっているわけで、
それは、日本の老齢社会問題とも関連しているということです。
元気に老人になるためには、食が重要な要素だということです。
元気な老人は、みな日本人の伝統的な食文化の生活を
おくっているということです。
さて、日本の食文化が危うい原因の大きな要因が
教育にあるということです。
農林水産省が、全国の小中学校にアンケートを行ったことが
あるそうです。
アンケートの設問は1問のみ
「あなたは、自分のまちが好きですか?」
結果は、わからないが80%、残り約20%がきらい。
好きという解答は、数パーセントでしかなかったということです。
しかも、好きという解答は、特定の町の小中学生に集中していた
ということでした。
それは、全国17カ所の町で、その町を調べると
学校給食が、すべて地元の生産物で提供されていた町だそうです。
地産地消がおこなわれていることで、地域と地域の子どもたちに
つながりがもたれていることが、その町の好きかどうかに
関連していたということです。
地域活性化のために、何をすべきなのか、
子どもたちが、地元を好きになるるようにすることが重要でしょう。
そのためには、地産地消を進めることであるということになると
いえるかもしれません。

教育の問題として、小学校から英語を教えることについて、
意味がないと反対されたそうです。
ドイツで、チーズを買いに来た中学生が、
チーズの酵母の名前をラテン語で話していたそうです。
どうしてそんなことを知っているのかと尋ねると
当たり前のことで、そんな質問する方がおかしいと言われたとのこと。
では、日本で、味噌の酵母をいえる小中学生がいるでしょうか。
日本の教育の戦後の歪みは、文化を教えることを
忘れたことにあるといえるでしょう。
それが、地域の力を弱くしてきたともいえるのかもしれません。
畑という漢字は、畠という国字がある。
糀という国字は、米の上に花が咲いたようにみえるから生まれたもの
そんな言葉の日本の文化すら、しっかりと教えていない
日本の教育状況では、英語よりも、まず国語、日本の文化を
しっかりと小中学校で教えることに重点を置くべきであると
講演を聞いていて、感じさせられました。
それは、私も以前から感じていたことであり、
やはり、日本の再生、日本の地域の活性化においては、
地産地消、子どもたちに地域の文化、日本の文化を
しっかりと学んでもらうことのできる教育を
実現していくことしかないのだと感じた次第です。

posted by 禁酒・禁煙・ベジタリアンのITコーディネータ 松原広幸 at 02:45| 静岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・ホリスティック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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