2010年07月24日

15年目の電子書籍元年〜まだまだこれから


 日本では、電子書籍元年といわれてから
すでに15年が経過しています。
最近になって、アメリカで、電子ブックが広まったので
その関連での賑わいが、また出ているといった感じでしょうか。
 出版業界は、もともとインターネットの登場から
市場規模が縮小方向にありました。
メディアの多様性や少子化、活字離れ、といった流れのなかで
これもまた最近、注目されたフリーという昔からあった
ビジネスモデルのリバイバルヒットに関連して、
広告モデルが、厳しい状況にあることから、雑誌の低迷にも
拍車がかかっていたりします。
 どうも、日本のメディアは欧米から入ってくるものを
過大に盛り上げる傾向がありますが、その多くは、既に
過去のものがやり直されてリバイバルしているに過ぎなかったり
すでに、ダメだと評価されたようなものが、良いという感じで
入ってきたり(成果主義など)と、あまりたいしたものでは
なかったりします。
 電子書籍についても、いまさらながらといった感じが
あります。まず、出版は文化であるということを
抜きに語られすぎです。
 アメリカの出版事情と、日本の出版事情は大きく異なります。
もともと、まったく異なる出版文化を形成しているのですから
アメリカで大きく変化したからといって、そのまま日本に
適応できるはずもないとわかっているのに、
表面の現象だけを誇大に報道することで、世間を煽っていると
いえるでしょう。
 実際に、キンドルやiPadを利用しているユーザ数が、
書籍を購入するユーザ数と比較したらどうなのか、
また、iPadで、最近、出版された新刊を読みきった人が
いったい何人いるのか、そのあたりに注目すると、
実は、たいしたことはないのが現実であったりするわけです。
もちろん、今後、ハードの進歩により、より利用しやすくなる
電子書籍ですから、ユーザ数も多くなっていくことは
間違いありません。しかし、アメリカでの変化のようなことは
日本ではおきないでしょう。もっと緩やかな変化であり、
また分野を絞った変化になるものと考えられます。
 丁度、刺激が必要な感じであった出版業界にとっては
よき刺激を与えられたといえるでしょう。

取次ぎ業界は、メイン企業を中心に、次を見据えて
活動を始めていますし、出版社は、新しいビジネスチャンスが
きたわけです。流通は、ネットに置き換わるので厳しいですが、
書店は、もともと昔もっていた書店の役割を
取り戻す機会となるような気がします。
製本、印刷の業界については、電子出版でも、やはり製本は
必要な作業であったりします、方法が紙とは異なるますが
著者が自分でやるのはやはり面倒であることに変わりありません。
また、電子書籍ならではの表現方法が出てくることは
間違いなく、これまでの書籍とは異なるメディアとして
成長していくことになるでしょう。
そこに参入するのかどうかは、それぞれの判断にゆだねられると
いったところだと思います。

E-Book2.0ということで、
電子書籍に関して、情報を供給しているところがあります。
そこで、研究講座の開催や記事などの紹介が行われています。
電子書籍に関心のある方には、参考になることも
あるのではないでしょうか。

■E-Book2.0研究講座 (第5回)のご案内
http://bit.ly/ahLHeS
テーマ:「"電子書籍元年"の中間総括−印刷業界の視点」
会期:2010年8月10日(火) 13:30-16:30
会場:日本教育会館 *地図→ http://www.jec.or.jp/koutuu/
講師:中西 秀彦/中西印刷(株)専務、 鎌田博樹/EBook2.0Forum編集長
料金:10,500円/学生2,100円 ※ドリンク付きです。
■記事紹介
■ E-Bookの価格問題(1) 価格戦略の基本
 http://bit.ly/crQGA5
■ E-Bookベンチャー(2):出版の新三位一体
 http://bit.ly/aQ4Mzf
■ E-Bookベンチャー(1):序
 http://bit.ly/aYF2OU
■ 機械思考と論理思考:ゲシュタルト崩壊を超えて
 http://bit.ly/aahssZ
■ E-Readerの価格戦争 (1):次の主役は出版社
 http://bit.ly/bqF6Wk
■ 7月のニュース
 http://bit.ly/dpC5HN
posted by 禁酒・禁煙・ベジタリアンのITコーディネータ 松原広幸 at 05:45| 静岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ITコーディネータ・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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