2016年01月28日

第2回「アニメーション・デジタル作画人材育成OFF-JT研修」一般公開セミナー

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第2回「アニメーション・デジタル作画人材育成OFF-JT研修」一般公開セミナー

聴講めも

アニメ業界のデジタル化進行の最後の業務と言えるのが作画でした。
これまで、デジタル化の恩恵から外れていたプロセスでもあったりするわけですが、
しかし、ここ数年の間に状況はずいぶん変化してきたと感じます。
今回、経産省支援で行われたデジタル作画人材育成の成果を聴けるセミナーに参加して、
現状のアニメ業界の状況の一部に触れられたら良いなと思いました。

「アニメーション・デジタル作画人材共同育成コンソーシアム」
第2回「アニメーション・デジタル作画人材育成OFF-JT研修」

第2部:一般公開セミナー
「TVアニメシリーズにおけるデジタル作画導入、『進撃!巨人中学校』の事例」
株式会社グラフィニカ
 デジタル作画部 安藤圭一氏
株式会社グラフィニカ
 デジタル作画コーディネーター 櫻井司氏

・ゴンゾのデジタル作画部がキューテックへ譲渡され子会社として立ちあがった会社。
今回、5、7、11話をオールデジタル受託。
デジタル動画マン3名を原画にあげ、主要スタッフを固定して制作を行った。
原画6、演出1、作監1、色指定検査1、動画検査1、は固定スタッフ。
フォルダ、ファイル名のルールを共通化。
クリップスタジオ、スタイロスを使用。

制作上のチェックポイントとして以下の3点をあげていた
1.デジタルで作られた成果物をどの様に制作していくのをみる。
2.インハウスのデジタル作画において制作進行が必要であるのか?。
3.ルールが守られてファイル管理が出来るか。
→ファイル管理のルールが守られてない上にあまり意味がなかった、ファイルの中を見て作業していたため。
→素材の管理が曖昧になり、作業効率が悪くなっていた。
→インハウスということで逆に制作と原画マンの距離感が離れたこと
→予想より、サーバーの容量を必要とすることになった。
 サーバーからデータを移動する作業が生じた。
→作業者のデジタルでの設定管理がしずらかった。
→作画監督が自分の作業した修正がどのようにセルとして仕上がるのかのイメージを繋げられるまで時間がかかった事。
→2原を線ツールでクリンナップした物の動画のクリンナップが非常にやりずらかった。
・課題
1.ファイルやサーバーのルールが守られているのか監視する必要があること。→制作に担当させた。
2.制作を機能させるならば、制作もデジタル素材を扱えるようになっている必要がある。
3.設定の管理はグロスとは言え管理者が必要であること。

「アニメーション・デジタル作画人材育成OJT研修の実施内容と受講成果」
OJT研修指導者:グラフィニカ
 デジタル作画コーディネーター 櫻井司氏
 動画チーフ 安川リベカ氏
OJT研修出向企業:ミルパンセ
 白石直子氏
OJT研修受講者: ミルパンセ
 鴨田航氏

・今回、4社8名に研修を実施。
 グラフィニカで三週間の研修を受けて、各社に戻り三週間のOJT研修。
・まず、ツール、環境の設定と使い方、ツールを使った操作感覚への慣れ、
 作画作業の実施手順と内容の理解。
 クリンナップ、中割り、線合成、動画検査、
 仕上げ作業、セル検査の作業内容理解。
 デジタル作画スピード向上。
・仕上げ撮影作業の効率化効果大。
 研修による動画作画の慣れ。
 紙での作業ストレスの軽減。
 クオリティと速度の折衷、ツールの癖の理解、
 動画と仕上げ・作画同士の連係の取り方などが課題か。
 作業量 毎月
  動画25→186→191
  仕上げ8→164→147
 三ヶ月くらいで、手書きと同じスピードになり、
 半年くらいで仕上げも同量くらいこなせるようになる。
・研修対象者を取り巻く環境の違いにより、効果の高さが異なっている。
 やはり、基本的な作画作業スキルが無いと効果が低い、
 継続的な作業が無いと効果が得られない。
 線画力の不足は関係なく、
 基本的な作画スキルがあれば効果があることが判明した。
 継続的な作業環境があれば、より高い効果が得られる。

「デジタル作画転換の研修手法の確立に向けて」
人材育成コーディネーター:
 東京工科大学准教授 三上浩司氏
・作画以外のデジタル化。
・デジタル作画環境、デジタル作画の仕事の確保。
・適切な訓練になる仕事の重要性
・デジタル作画に対して業界としての対策
・作画のデジタル化の先の未来は
・今回の取り組みは従来の制作工程の動画が対象。
 今後は様々な展開が考えられる、
 各社ごと、作品ごと、カットごとに独自の制作手法をとることも可能。

質疑応答の改善中から
・2年で作画仕上げ400枚、採算ラインにのる。
 グロス受けなら黒字出せる。
 個人の場合でみたら、デジタルでは、
 動画仕上げマンが原画マンより実入り良い状況の改善が課題。
・デジタル作画は新人採用して育成して、
 離職率は1割くらい理由は体調や個人的な都合によるもの。

所感〜
 デジタル化にあたり、やはり、スタジオレベルでのリスクとして、
 インフラの維持があるのかなっと思いましたが、
 その辺りについては、すでにIT業界にノウハウも方策もありますから、
 幾らでも対策や方策はあると言えるでしょう。
 誰がやるかだけのことではありますね。
 ITCとして、いくつかのアプローチは直ぐに浮かんできますからね。
 やはり、アニメ業界も、デジタル化の変化を避けることが出来ないのが、
 時代の流れであるのだと思いました。

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posted by 禁酒・禁煙・ベジタリアンのITコーディネータ 松原広幸 at 12:33| 静岡 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ・マンガ・小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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